仕事場の風景【設計屋の仕事2】
われわれが建築を創るとき、それぞれのステップで、数多くのスタディを行います。
たとえば、基本となる建物配置を行う場合でも、一般的な北側配置を選択する前に様々なケースを試みてみます。それは、必ずしも一般解がすべてのケースにベストであるとは限らないからです。
常識にとらわれベストを見逃してしまうことは、とても危険なことです。
あらゆる可能性を求めて、われわれのスタディは日々続きます。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月18日00:15
建築を楽しむ【設計屋の仕事1】
われわれは建築が楽しくて仕方ありません。
自由な発想で、新しい空間を創る。その行為に生きがいを感じています。
クライアントの方々と建設会社の方々と、その喜びを分かち合いたい。ひとつの建築に関わる多くの方々が、創る喜びをともに楽しみ、そして空間が出来上がってゆく。
そうして生まれた空間は、生き生きとした、楽しい空間になるはずです。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月17日00:09
子育てと建築【ろっくのすまい6】
幼い頃の記憶は、大人になっても鮮明に憶えています。こうした原体験・原風景は、子供の成長に少なからず影響を及ぼすと思います。
例えば、幼い頃から子供部屋を与えると社会性が身に付かなかったり、逆に成長期に個室を与えないと自立心が育たなかったり。
何LDKという、家族分の個室+共用空間に自分たちの生活を合わせるのではなく、自分たちのライフスタイルを見つめなおし家族に合わせた空間でのびのびと子育てをしてみませんか。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月16日00:03
建築は女性と似ています。【ろっくのすまい5】
一時、やまんばギャルというのが流行りました。派手なメイクにガングロ、素顔は以外にかわいい少女だったりしました。
こうした女性を好む方もいらっしゃるかもしれませんが少数派でしょう。むしろ、素顔を生かした薄化粧のほうが好感が持てるのではないでしょうか。
建築にも同じことが言えます。
柱や梁を全て隠して、サイディングやクロスなどの新建材で厚化粧をする。それよりも、古民家に見られるような構造美と、それに合った簡素な仕上げを施す。
手抜き工事や材質のごまかしも利きません。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月15日23:55
版画と絵画【ろっくのすまい4】
住宅を建てるときにはいくつかの方法があります。その中で最も代表的なのがハウスメーカーです。標準設計を基本としているため、こうした家は単一的でオリジナリティに欠けます。
それに比べ、設計事務所が関わった家はひと目でそれとわかり、個性的なものが多いでしょう。
ハウスメーカーの家は版画で、設計事務所の家は絵画と言えるかもしれません。
自分たちのためだけのオリジナル。自分たちのライフスタイルにしっとりなじむ
妥協をしないの家を手にしてみませんか。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月14日23:42
建築は音楽と似ています。【ろっくのすまい3】
バッハやモーツアルトなどのクラシック音楽。関わる人間は大別して作曲家・指揮者・演奏者・聴衆。
建築で考えると設計者・現場監督・職人・クライアント。
歌謡曲には作詞家・作曲家・編曲家がいますが、これらは意匠設計・構造設計・設備設計に該当します。
いずれにしても、美しいハーモニーを奏でるためには、これに関わるすべての人の実力と努力が必要となります。
それぞれの役割をそれぞれに誇りをもって全うする。そうすることで、人々を感動させる作品が生まれます。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月13日23:36
建築は料理と似ています。【ろっくのすまい2】
素材の持ち味を生かして使う。素材のいろどりをコーディネートする。
木には木の持っているやさしさがあります。金属には金属の持っている鋭さがあります。土から生まれたタイルには土のぬくもりがあります。
それぞれの材料にはそれぞれの持ち味があり、その持ち味を生かし、組み合わせることでより一層、美しさがひきたちます。
大げさに味付けすることなく、素材の個性を生かし調理することで思いもよらないおいしさを発見します。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月12日23:30
建築は社会とつながっています。【ろっくのすまい1】
建築はその大きさゆえに、持主の望むと望まざるとにかかわらず、自ずから景観を形成してゆきます。
流通や通信のシステムが確立されていなかった昔、建築は地域で育まれた材料によって、地域の気候風土に根ざした形式で建てられていました。日本の建築は、主に木と紙と土と石によって造られ、土壌によって素材の色や風合いが異なり、また、気候や地勢、生業による建物の形状が地域の個性となって街並みを形成していました。
しかし、現在では日本中どこに行っても似たような建材による個性に欠けた退屈な街並みが多く、楽しく街を散策する機会が減っているように感じます。
投稿者 sekkei-ya :2007年01月10日22:47